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◇映像産業と映像の生体影響
 予期せぬ体調不良を起こすようでは、新しい技術も絵に買いた餅になってしまいますね。今では、消費者を守るための法律も定められています。1995年7月1日に施行された製造物責任法(PL法)には、
【第3条、その製造、加工、輸入又は前条第三項 第二号若しくは第三号の氏名等の表示をした製造 物であって、その引き渡したものの欠陥によって 他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、 これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。】
とあります。
 PL法の言う「生命、身体を侵害したとき」は重大なことを考えがちですが、目が疲れる、なんとなく気持ちが悪い、疲れる等も身体からの警告ととらえ、対策することが必要不可欠です。
 訴訟社会といわれる欧米先進国、特に米国では日本の弁護士数の約44倍に当たる120万人の弁護士が訴訟の機会を虎視眈々と狙っており商品のグローバル展開にはPL対策が必要不可欠になっています。施行当時、日本では立体ブームが到来しており、メーカー各社は立体TVやHMD(Head Mounted Display)の商品化準備を進めていました。PL法により、メーカーは立体表示装置のみならず、使用環境、コンテンツ等をどのようにすれば問題なく使えるかを最先端の研究結果を参照しながら安全な利用方法について責任を持って示す必要にせまられたのです。
それでは、企業はどういう対策をすればいいのでしょうか。PL法では、免責事由として
【第4条 当該製造物をその製造業者等が引き渡した 時における科学又は技術に関する知見によっては、 当該製造物にその欠陥があることを認識することが できなかったこと。 】
ともあります.
 すなわち、企業は、自社製品の安全性を確保するために、最先端の研究にも常に、注意を払う必要が生じたのです。関連研究分野は、医学、心理、工学の学際領域です。今でこそ医工学連携が普通ですが、当時は、間に大きな壁があり、企業単独では対応困難な面があり悩みの種となっていました。このとき手を差し伸べてくれたのが(財)機械システム振興協会です。経済産業省の支持も得られ、同協会からの委託研究で、(社)電子情報技術産業協会(JEITA)に映像の生体影響に関する専門家(視覚、自律神経、心理、工学)からなる委員会が設置されることになり、十余年にわたり、立体から映像酔いへと基礎的な研究が進められてきたのです。